ドメインそのままでホームページをリニューアルする手順と注意点

ドメインをそのままホームページをリニューアルする手順と注意点を解説した図解。SEO評価を守って安全に切り替える方法

「ホームページを作り直したいけれど、URLは変えたくない」というご相談、実はとても多いんです。

うちもまさにそれです。名刺にもアドレスを載せていますし……。そもそも、アドレスを変えずに中身だけ新しくするなんてできるんですか?

できますよ。ドメイン、つまりホームページの住所はそのままで、中のシステムだけを建て替えるイメージです。ただし手順を間違えると検索順位が落ちることもあるので、安全な進め方を順番にご説明しますね。

ありがとうございます。ぜひ知りたいです。

この記事の結論

ドメインをそのまま引き継げば、検索エンジンの評価や被リンクを保ったままシステムだけを刷新できます。成功の鍵は「ドメインの名義確認」「全ページURLの棚卸しと301リダイレクト設計」「公開後のSearch Console確認」の3点です。新サイトは別環境で完成させてから切り替えるため、公開中のホームページを止めずにリニューアルできます。

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はじめに

「ホームページを作り直したいけれど、今のアドレス(URL)は変えたくない」。長く運営してきたホームページほど、この悩みは切実です。名刺やパンフレットにはすでにアドレスが印刷されていますし、検索で上位に表示されているページもあるはずです。ドメインを変えてしまえば、こうした積み上げが振り出しに戻りかねません。

結論からお伝えすると、ドメインはそのままに、中のシステムだけを新しくするリニューアルは可能です。ただし、正しい順番で進めないと「検索順位が急に下がった」「会社のメールが届かなくなった」といったトラブルにつながります。

この記事では、Web制作の現場で実際に使っている進め方をもとに、ドメインを引き継いだままシステムを刷新するリニューアルの流れを5つのステップで解説します。読み終えるころには、何をどの順番で確認すればよいかが具体的にわかります。

ドメインそのままのリニューアルとは?まず全体像をつかむ

ドメインを住所、サーバーを土地、サイトを建物に例えた、ドメインを変えずにホームページをリニューアルする仕組みの図解

具体的な手順に入る前に、ドメイン・サーバー・システムの関係を整理しておきましょう。ここが分かると、この後の話がぐっと理解しやすくなります。

ドメイン・サーバー・システムは「住所・土地・建物」の関係

ホームページは、家づくりに例えると分かりやすい構造をしています。ドメイン(「〇〇.com」などのアドレス)は「住所」、データを置いておくサーバーは「土地」、そしてWordPressなどのシステムやデザインは「建物」にあたります。

今回のテーマであるドメインを引き継ぐリニューアルとは、住所は変えずに、建物だけを新しく建て替える工事のことです。土地(サーバー)は同じ場所を使い続けることもできますし、建て替えを機に新しい土地へ引っ越すこともできます。どちらを選ぶかで作業の一部が変わりますが、住所が変わらない点は共通です。

ドメインを引き継ぐ3つのメリット

ドメインをそのまま使う利点は、大きく3つあります。

1. 検索エンジンの評価を引き継げる

ドメインには運用してきた年月や、他のサイトから張られたリンクの実績が紐づいています。住所が変わらなければ、この信用をリセットせずに済みます。

2. 名刺や印刷物を作り直さなくてよい

名刺・封筒・パンフレット・各種登録情報のアドレスがそのまま使えます。

3. メールアドレスを使い続けられる

「info@〇〇.com」のような独自ドメインのメールも、正しく設定すれば今までどおり使えます。

つまり、これまでの営業活動で積み上げてきた資産を守りながら、古くなった中身だけを最新にできるのが、この方式の最大の価値です。

着手前に確認する3つのこと

ドメインをそのままリニューアルする前に確認する、ドメイン名義・サーバー移行・URL棚卸しの3つのポイント

工事と同じで、リニューアルも着工前の確認で成否がほぼ決まります。次の3点は、制作会社に依頼する場合でも自社で把握しておくべき項目です。

ドメインの名義(所有者)を確認する

最初に確認すべきは、ドメインが誰の名義で、どの会社の管理画面で管理されているかです。自社で取得していれば問題ありませんが、以前の制作会社の名義になっているケースが意外と多く、その場合はドメインの移管(名義と管理の引き継ぎ)を相談する必要があります。実際にリニューアルのご相談をいただく案件でも、管理画面のログイン情報が社内の誰にも分からなくなっているケースは珍しくありません。管理画面のログイン情報が見当たらないときは、当時の契約書や更新料の請求メールを手がかりに探してみてください。名義の確認と引き継ぎには時間がかかることがあるため、リニューアル計画の一番最初に着手するのが安全です。

サーバーを続けるか、引っ越すかを決める

同じ土地に建て替えるか、新しい土地へ引っ越すかを決めます。古いシステムが動いているサーバーは契約プランも古いことが多く、新しいシステムの動作条件を満たせない場合があります。その場合は新サーバーへの引っ越しが必要で、後述する「住所録の書き換え(DNSの切り替え)」という作業が加わります。どちらにするかで手順4の内容が変わるため、この段階で決めておきましょう。

今あるページのURLを棚卸しする

地味ですが、検索順位を守るうえで最も重要な準備がこれです。現在のホームページにある全ページのURL一覧を作り、それぞれが新しいサイトのどのページに対応するのかの対照表を作ります。システムを入れ替えると、トップページ以外のURLは変わってしまうことが多いためです。特に検索からのアクセスが多いページは、対応漏れがないよう優先的に確認します。

ドメインそのままでシステムを刷新する手順5ステップ

ドメインを変えずにホームページをリニューアルする5ステップ。テスト環境構築から301リダイレクト、公開後確認までの流れ

準備が整ったら、いよいよ本番です。全体の流れは「別の場所で完成させてから、一気に掛け替える」が基本方針です。

手順1:公開中のサイトは残したまま、別環境で新サイトを作る

新しいサイトは、今のホームページとは別のテスト環境で作り込みます。店舗に例えるなら、今の店で営業を続けながら、別の場所で新店舗の内装を完成させておき、開店日に看板を掛け替えるイメージです。これなら制作期間中もホームページは一日も止まりません。テスト環境には、検索エンジンに載らないようにする設定(noindex)とパスワード保護をかけておきます。

手順2:URLが変わるページに転送設定(301リダイレクト)を設計する

手順の中で最も検索順位に影響するのがここです。URLが変わるページには「301リダイレクト」という恒久的な転送設定を用意します。郵便の転居届と同じ仕組みで、古い住所に届いた訪問者と検索エンジンの評価を、新しい住所へ自動的に引き渡してくれます。着手前に作った対照表をもとに、旧ページと新ページを1対1で結ぶのが原則です。面倒だからと全ページをトップページへまとめて転送すると、評価が正しく引き継がれないため避けてください。

手順3:公開前チェックを行う

切り替えの前に、テスト環境で最終確認をします。主なチェック項目は次の4つです。

  • パソコンとスマートフォンでの表示崩れ
  • お問い合わせフォームの送信テスト(実際に送って受信まで確認する)
  • アドレス欄に鍵マークが出るか(SSL設定)
  • ページ間のリンク切れ

公開後に直せばよいと思われがちですが、フォームの不具合は問い合わせの機会損失に直結します。必ず切り替え前に済ませておきましょう。

手順4:切り替えて公開する

同じサーバーで建て替える場合は、旧サイトのデータを退避してから新サイトのデータを配置します。新しいサーバーへ引っ越す場合は、DNSというインターネット上の住所録を書き換えて、ドメインの接続先を新サーバーへ向けます。この書き換えは反映までに数時間から1日程度かかることがあるため、アクセスの少ない時間帯に実施し、反映を待つ間は旧サイトも表示できる状態にしておくと安心です。

手順5:公開後にGoogleと利用者の反応を確認する

公開したら、まずテスト環境用の検索よけ(noindex)が解除されているかを確認します。続いてGoogle Search Console(Googleに自社サイトの状態を教えてもらえる無料ツール)で新しいサイトマップを送信し、エラーが出ていないかを見ます。フォームからのテスト送信、主要ページの表示確認も改めて行いましょう。公開して終わりではなく、公開後2〜4週間は検索順位とエラーの推移を見守るところまでがリニューアルです。

リニューアルでよくある失敗2つと防ぎ方

ホームページリニューアルで起こりやすい検索順位の急落とメール不達の原因、301リダイレクト・noindex・DNS設定の対策

最後に、実際の現場で起こりがちなトラブルを2つ紹介します。どちらも原因を知っていれば防げるものです。

失敗1:公開後に検索順位が急落した

原因の大半は、手順2の転送設定の漏れと、テスト環境の検索よけの解除忘れです。特に後者は、見た目ではまったく分からないのが怖いところです。noindexを外し忘れたまま公開すると、Googleに「このサイトは見ないでください」と伝え続けている状態になります。公開直後のチェックリストに「noindex解除の確認」を必ず入れてください。転送漏れは、公開後にSearch Consoleへ「見つかりません」というエラーが増えていないかを見ることで早期に発見できます。

失敗2:会社のメールが届かなくなった

サーバーを引っ越したときに起こりやすいトラブルです。ホームページの接続先とメールの配達先は、同じ住所録(DNS)の別々の行で管理されています。引っ越しの際、ホームページの行だけを書き換えて、メールの配達先(MXレコードと呼ばれる設定)を移し忘れることがあります。こうなると、ある日突然メールが届かなくなります。切り替え前に「メールは今のサーバーに残すのか、一緒に引っ越すのか」を決めて、依頼先と共有しておくことが確実な予防策です。

よくある質問

ドメインが今の制作会社の名義になっている場合でも引き継げますか?

多くの場合は引き継げます。制作会社に連絡し、ドメインの移管または管理権限の引き渡しを依頼してください。ただし取得から60日以内のドメインは移管できないルールがあり、移管ロックの解除が必要な場合もあるため、リニューアル計画の初期に確認しておくのが安全です。

リニューアル作業中、今のホームページは見られなくなりますか?

見られなくなりません。新しいサイトは別のテスト環境で作り込み、完成してから切り替えるため、制作期間中も公開中のホームページは通常どおり表示されます。切り替え作業も、適切に行えば閲覧者がほとんど気づかない形で完了します。

リニューアル後、検索順位はどれくらいで安定しますか?

URLが変わらないページは大きな変動が起きにくく、URLが変わったページも転送設定が正しければ通常は数週間程度で評価が引き継がれます。目安として公開後2〜4週間は、Search Consoleでエラーの有無と順位の推移を確認することをおすすめします。

メールだけ今のサーバーに残して、ホームページだけ新しいサーバーに移せますか?

可能です。DNSの設定では、ホームページの接続先とメールの配達先を別々に指定できます。メール環境を変えたくない場合は、切り替え作業の前に「メールは現行サーバーに残したい」と依頼先へ伝えておくと確実です。

まとめ

ドメインをそのまま引き継ぐリニューアルは、住所を変えずに建物だけを建て替える工事です。最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • ドメインは「住所」。変えなければ、検索エンジンの評価・被リンク・メールアドレス・印刷物をすべて守れる
  • 着手前の確認は3つ。「ドメインの名義」「サーバーを続けるか引っ越すか」「全ページURLの棚卸し」
  • 進め方は「別環境で完成させてから切り替える」が基本。URLが変わるページには1対1の301リダイレクトを用意する
  • 公開後はnoindexの解除確認とSearch Consoleのエラー監視まで行って、はじめて完了

まず今日できる一歩は、ドメインの名義と管理画面の所在を確認することです。ここさえ押さえられれば、あとの手順は落ち着いて進められます。

ポイントは3つです。ドメインの名義確認、ページの住所一覧づくり、そして転送設定。この順番さえ守れば、検索の評価を保ったまま新しいシステムに移れます。

先に確認と設計をして、公開はその後、という流れなんですね。まずはうちのドメインの名義から調べてみます。

それが最初の一歩です。名義さえ自社で押さえられていれば、あとは怖がらずに進められますよ。

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