サーバー移転×リニューアルで検索順位を守る7つの注意点


ホームページをリニューアルしてサーバーも移転する予定とのことですね。実は、この2つが重なると検索順位への影響が出やすいので、事前の準備がとても大切なんです。



検索順位に影響が出るんですか?それは困りますね。「サーバー移転」って、普通に引越しするのとは違うんでしょうか?



いいたとえです。まさにお店の引越しと同じで、住所が変わったことをきちんとお客様や地図サービスに通知しないと、誰も来てくれなくなってしまうんです。今日はその通知漏れを防ぐ方法をお伝えしますね。



なるほど、しっかり準備しておかないといけないんですね。ぜひ教えてください。
はじめに
ホームページのリニューアルは、デザインを一新したり、コンテンツを整理したりと、ビジネスにとって大きな前進の機会です。しかし、そのタイミングでサーバーの移転も合わせて行う場合、Googleなどの検索エンジンへの影響が通常のリニューアルよりも大きくなるケースがあります。
「リニューアル後から急に問い合わせが減った」「Googleで上位に表示されていたのに、急に見つけられなくなった」という声は、残念ながら珍しくありません。多くの場合、その原因はリニューアルや移転の際に必要な設定が漏れていたことにあります。
この記事では、サーバー移転を伴うサイトリニューアルで検索順位を落とさないための注意点を、Web制作の専門家でなくても理解できるように丁寧に解説します。制作会社に依頼する方も、社内で対応する方も、公開前のチェックリストとして活用してください。
サーバー移転を伴うリニューアルがSEOに与える影響とは


なぜ検索順位が下がるのか
Googleはインターネット上のWebサイトを定期的に巡回(クロール)し、その内容を記録(インデックス)することで、検索結果に表示できるようにしています。この仕組みは、地図サービスがお店の情報を収集して地図に掲載するプロセスに似ています。
サーバーを移転すると、Webサイトが置かれている「場所(IPアドレス)」が変わります。さらにリニューアルによってページのURLやコンテンツの内容が変われば、Googleからすると「以前と違うサイト」として認識されることがあります。
引越しで例えるなら、お店を移転したにもかかわらず、地図サービスへの住所変更申請を忘れてしまった状態です。以前の住所に来た人は空き店舗しか見つけられず、新しい場所には誰もたどり着けなくなってしまいます。
検索順位が下がる主な原因は以下の通りです。
- 旧URLへのアクセスが新URLに正しく転送されない
- クロールエラーが大量発生してGoogleがサイトを正しく認識できなくなる
- インデックスされるべきページが「検索除外」設定のままになっている
- サーバー性能の変化による表示速度の低下
サーバー移転だけ・リニューアルだけとの違い
サーバーの移転だけであれば、URLが変わらない限り影響は限定的です。またリニューアルだけであれば、URLの構造変更がなければSEOへの影響は比較的小さく抑えられます。
しかし、この2つを同時に行う場合は事情が異なります。サーバーの切り替え作業中にリニューアル後のサイトを公開すると、クロールのタイミングによっては「古いサイトの情報」と「新しいサイトの情報」が混在した状態でGoogleに記録されることがあります。変更が重なるほど、Googleが正しく再評価するまでに時間がかかり、その間は一時的な順位下落が起きやすくなります。
リニューアル前に必ずやること


現状の検索順位・流入URLを記録する
リニューアルの前に、必ず現在の状態を記録しておいてください。これは、リニューアル後に順位が変動した際に「どこまで回復すればよいか」という基準値になります。また、問題が起きた際に「リニューアルが原因かどうか」を判断する材料にもなります。
確認すべき主な項目は次の通りです。
- Google Search Consoleで「検索パフォーマンス」レポートを確認し、クリック数・表示回数・平均順位をエクスポートして保存する
- Analyticsでオーガニック検索(検索エンジン経由)の流入数が多いページのURLをリストアップする
- 現在インデックスされているURL数を確認する(Search Consoleの「インデックス登録」で確認可能)
これらのデータは、Excelやスプレッドシートに保存しておくと後の比較がしやすくなります。
重要ページのURLリストを作成する
次に、特に守りたいページのURLを洗い出してください。すべてのページに同じ優先度で対応しようとすると、作業が膨大になってしまいます。優先順位をつけて管理することが重要です。
優先度の高いページの見分け方は以下の通りです。
- Google Analyticsで「流入数が多いページ上位20件」を抽出する
- 他サイトからリンクが張られているページ(被リンクの多いURL)
- 問い合わせや資料請求など、コンバージョンに直結するページ
このリストは、次のステップで説明する301リダイレクトの設定にも使います。
サーバー移転時の核心設定「301リダイレクト」


301リダイレクトとは何か
301リダイレクトとは、旧URLにアクセスしてきたユーザーやGoogleのクローラーを、新しいURLへ自動的に転送する仕組みです。数字の「301」は「恒久的な転送」を意味する通信規格上のコードで、「このページは今後ずっと別の場所に移りました」という意味を持ちます。
リニューアルでURLの構造が変わる場合、この301リダイレクトの設定が最も重要な作業のひとつです。設定が正しく行われると、旧URLに蓄積されていたGoogleの評価(被リンクの価値など)が新URLに引き継がれます。
先ほどの引越しの例えで言えば、郵便局への転送届のような役割です。旧住所宛ての郵便物(アクセス・評価)が、新住所に届くようになります。
設定時に起こりやすいミスとチェック方法
301リダイレクトの設定は、正しく行われないと効果を発揮しないどころか、逆効果になることもあります。よくあるミスとその確認方法を押さえておきましょう。
よくあるミス1:一部のURLが設定から漏れている
前のステップで作成したURLリストに基づいて設定していないと、重要ページが抜け漏れます。設定後は必ず旧URLにアクセスして、正しく新URLに転送されるか確認してください。ブラウザのデベロッパーツールや、「Redirect Checker」などのオンラインツールでステータスコードを確認する方法が手軽です。
よくあるミス2:リダイレクトの連鎖(チェーンリダイレクト)
旧URL → 中間URL → 新URL のように、複数回転送が発生する「チェーンリダイレクト」は、Googleの評価が引き継がれにくくなります。旧URLから新URLへ1回で転送されるよう設定してください。
よくあるミス3:HTTPとHTTPSの混在
httpsへのSSL化をリニューアルと同時に行う場合、HTTPとHTTPSの両方からのアクセスが正しく転送されているか確認が必要です。
リニューアル後に確認すべき5つのチェックポイント


robots.txtとインデックス設定の確認
テスト環境(公開前の確認用環境)では、Googleにインデックスされないよう意図的に「noindex」という設定を入れることがあります。問題は、この設定が本番公開時にそのまま残ってしまうケースです。
noindexが設定されたままでは、Googleがそのページを検索結果に表示しなくなります。公開直後に必ず以下を確認してください。
- robots.txtに「Disallow: /」(全ページをクロール禁止にする設定)が残っていないか
- 各ページのHTMLに`<meta name=”robots” content=”noindex”>`が残っていないか
- WordPressを使用している場合、管理画面の「設定 > 表示設定」で「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」のチェックが外れているか
クロールエラーの確認(Search Console)
公開後1〜2週間は、Google Search Consoleの「インデックス登録 > ページ」を定期的に確認してください。特に「404(ページが見つからない)」エラーが多発している場合は、301リダイレクトの設定漏れが疑われます。
404エラーが出ているURLは、前のステップで作成したURLリストと照合して、漏れがあれば速やかに301リダイレクトを追加してください。
表示速度の確認
サーバーの性能はWebサイトの表示速度に直結し、Googleの評価にも影響します。移転先のサーバーのスペックが旧サーバーより低い場合、表示速度が落ちてSEO評価が下がることがあります。
PageSpeed Insights(Googleが無料で提供する速度測定ツール)でスコアを確認し、移転前後で大きな差がないか確認してください。スコアが大幅に下がっている場合は、サーバースペックの見直しや画像の圧縮などの対応が必要です。
正規URLの設定確認(canonical)
「www.example.com」と「example.com」、「http://example.com」と「https://example.com」など、同じページが複数のURLでアクセスできる状態になっていると、Googleが評価を分散させてしまうことがあります。
canonical(カノニカル)タグという設定を使って「このURLが正式なアドレスです」と明示することで、評価が正しいURLに集約されます。全ページに正しく設定されているかを確認してください。
サイトマップの再送信
XMLサイトマップとは、サイト内のすべてのURLをGoogleに伝えるための案内状のようなファイルです。リニューアルでURLが変わった場合は、新しいサイトマップを作成してGoogle Search Consoleから再送信してください。
これにより、新しいURLを早期にクロールしてもらえるようになります。送信後はSearch Consoleで「送信済みURL数」と「インデックス済みURL数」を確認し、差が大きい場合は原因を調査してください。
制作会社に依頼する場合の確認ポイント


事前に共有すべき情報と要望
リニューアルを制作会社に依頼する場合、SEO対策の観点から以下の情報を事前に共有・要望として伝えておくことが重要です。
制作会社に伝えるべき内容
- 「301リダイレクトの設定をすべての旧URLに対して行ってほしい」と明示する
- 流入の多い重要URLのリストを渡し、URLの変更を最小限にするよう依頼する
- テスト環境と本番環境で、noindexの設定を必ず切り替えることを確認する
- 公開作業はアクセスが少ない深夜〜早朝に実施してもらうよう依頼する
制作会社によっては、SEO対策が標準サービスに含まれている場合と、オプションになっている場合があります。契約前に確認しておきましょう。
公開後に報告を求めるべき内容
公開後の確認作業も、制作会社に依頼する範囲に含めることをおすすめします。具体的には、以下の内容を含む報告書を求めてください。
- 301リダイレクトの設定完了報告(主要URLのチェック結果)
- Search Consoleでのクロールエラー有無の確認(公開後1週間以内)
- PageSpeed Insightsでの表示速度スコア(移転前後の比較)
- インデックス数の変化(移転前後の比較)
報告のタイミングは「公開直後」「1週間後」「1ヶ月後」の3回を目安とすることで、問題の早期発見と対応が可能になります。
まとめ



サーバー移転とリニューアルが重なるときは、事前の記録・301リダイレクト・公開後のチェックという3つの柱を抑えておけば、検索順位の大きな下落は防げます。



制作会社に任せるだけでなく、自分たちでも確認リストを持っておくと安心ですね。さっそく準備してみます。
サーバー移転を伴うサイトリニューアルは、対策なしに進めると検索順位の下落を招くリスクがあります。しかし、事前の準備と公開後の確認をしっかり行えば、そのリスクを大きく減らすことができます。
この記事でお伝えした内容を改めて整理します。
- Search ConsoleとAnalyticsで現状の順位・流入URLを記録する
- 重要ページのURLリストを作成する
- すべての旧URLに301リダイレクトを正しく設定する
- テスト環境のnoindex設定を本番環境では必ず解除する
- robots.txtとインデックス設定の確認
- Search Consoleでのクロールエラー確認
- 表示速度の測定
- canonicalタグの設定確認
- XMLサイトマップの再送信
制作会社に依頼する場合も、発注者側がこれらの項目を理解した上で確認することで、認識のずれを防ぐことができます。リニューアルの成功は、公開当日だけでなく、公開後1〜2ヶ月の運用で決まります。ぜひこの記事をチェックリストとして活用してください。









