FAQページを充実させて電話問い合わせを減らす7つの方法

パソコン画面に表示されたよくある質問ページと、静かなオフィスの電話

毎日同じ内容の電話が何件もかかってきて、業務が中断されているとお困りではないですか?

そうなんです。「営業時間は何時ですか?」って、ホームページに書いてあるのに電話が来るんです。

それ、まさに典型的なケースです。ホームページのよくある質問ページを整えるだけで、そういった電話はぐっと減らせますよ。この記事で具体的な方法をご紹介します。

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はじめに

「今日も同じ質問が10件かかってきた」「営業中に電話が鳴りやまない」——こうした悩みを抱えている中小企業や個人事業主の方は少なくありません。

電話での問い合わせ対応は、一件一件が短時間であっても、積み重なると1日のうちかなりの時間を奪います。さらに、対応するたびに作業が中断され、集中力が途切れるというコストも無視できません。

では、この状況をどうすれば改善できるのでしょうか。答えのひとつは、ホームページの「よくある質問(FAQ)ページ」を充実させることです。

FAQページとは、お客様からよく寄せられる質問とその回答を一か所にまとめたページのことです。内容を充実させるだけで、電話をかける前に疑問を解決してもらえる仕組みが整い、問い合わせ件数を大幅に減らせます。

この記事では、電話問い合わせを減らすために今日から実践できるFAQページの作り方と改善のポイントを7つに絞って解説します。特別なツールも、大きなコストも必要ありません。WordPressを使っている方がそのまま実装できる方法もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

FAQページはなぜ電話を減らせるのか

ホームページのFAQページを見て疑問が解決したお客様のイラスト

FAQページを作る前に、まずは「なぜ電話での問い合わせが多いのか」という原因を整理しておきましょう。原因を正しく把握することで、どんなFAQが本当に効果を発揮するかが見えてきます。

電話問い合わせが多い本当の2つの原因

電話での問い合わせが多い理由は、ほぼ2つに集約されます。

原因① ホームページに必要な情報がない

「営業時間は?」「駐車場はありますか?」「支払い方法は何が使えますか?」——こうした基本的な情報がホームページに掲載されていないと、お客様は電話で確認するしかなくなります。当たり前のように感じるかもしれませんが、意外にも多くのホームページで抜け落ちている情報です。

原因② 情報はあるが、見つけられない

実は、ホームページに情報を掲載しているにもかかわらず、問い合わせを受けているケースも多くあります。これは「どこに何があるかわかりにくい」という導線の問題です。お客様が必要な情報にたどり着けず、「探すより電話したほうが早い」と判断してしまっている状態です。

FAQページの役割は、この2つの原因を同時に解消することです。よく聞かれる質問を一か所にまとめることで、「情報がない」も「情報が見つからない」も解決できます。

FAQで顧客が自己解決できる仕組みを作る

お客様が電話をかける前にやることは、たいてい「検索する」か「ホームページを調べる」です。このとき、ホームページにFAQページがあり、疑問が解決できれば、電話する理由がなくなります。

これは飲食店で例えると、「食べログを見てからお店に電話する人」が、食べログ上に営業時間・定休日・予算・メニューが全部載っていれば電話しないのと同じ原理です。

FAQはお客様の「自己解決」を助ける仕組みです。充実したFAQは、お客様にとっては「すぐ解決できる」という満足感になり、企業にとっては「対応工数の削減」になります。両者にとって価値のある投資です。

FAQ作成前に必ずやること:「質問の棚卸し」

付箋にメモされた電話での問い合わせ内容を整理しているイラスト

FAQを充実させるうえで最初にやるべきことは、「どんな質問が多いか」を正確に把握することです。当てずっぽうで質問を並べても、実際に電話がかかってくる内容とズレてしまい、効果が出ません。

1週間、電話のたびにメモする

最も確実な方法が、電話を受けるたびに質問内容を簡単にメモする習慣をつけることです。付箋でも、スマートフォンのメモアプリでも構いません。1週間続けるだけで、「この質問、今週5回も来た」という気づきが生まれます。

メモする内容は質問の内容だけで十分です。「料金は?」「予約は必要?」「◯◯はできますか?」のように短く記録するだけで、後から整理しやすくなります。特定の時間帯や状況に質問が集中していることも見えてくるため、FAQを充実させるヒントになります。

スタッフの「当たり前」を集める

もう一つの有効な方法が、スタッフや自分自身が「当たり前に知っていること」を洗い出すことです。

日々仕事をしていると、「料金は◯◯円」「対応エリアは東京都内」「納期は1週間」といった情報が、自分の中では当然の常識になっています。しかしお客様にとっては、聞かなければわからない情報です。

「もしこのサービスを初めて知った人が、電話する前に知りたいことは何か」という視点で考えてみてください。家族や友人に「このホームページを見て、わからなかったことを教えて」と頼むのも非常に有効な方法です。身近な人は、業界の常識を知らない目線でホームページを見てくれるため、思わぬ盲点を教えてもらえます。

効果が出るFAQページの作り方・7つのポイント

alt: FAQページの7つのポイントをまとめたチェックリストのイラスト

質問の棚卸しができたら、いよいよFAQページを作ります。ただし、質問と回答を並べるだけでは効果は出ません。お客様が自己解決できるページにするためのポイントが7つあります。

① カテゴリ別に分けて見やすくする

質問が10件以内であれば一覧で並べても問題ありませんが、それ以上になるとカテゴリ分けが必要です。

例として飲食店であれば「予約について」「料金・支払いについて」「アクセス・駐車場について」「メニューについて」のように分類します。工務店であれば「費用・見積もりについて」「施工の流れについて」「保証・アフターサービスについて」のように整理できます。

カテゴリに分けることで、お客様は自分が知りたい情報のカテゴリにすぐたどり着けます。「どこを探せばいいかわからない」という状況を防ぐための、基本的な設計です。

② 「お客様の言葉」で質問文を書く

これはFAQを作るうえで最も重要なポイントのひとつです。

「弊社サービスの料金体系はどのようになっておりますか」という質問文と「料金はいくらですか?」という質問文では、見やすさが大きく違います。お客様は自分が頭の中で思い浮かべた言葉と近い表現の質問を探します。そのため、難しい表現や企業側の言い回しではなく、お客様が実際に口にしそうな自然な言葉で書くことが大切です。

「〜できますか?」「〜はどうすればいいですか?」「〜はいつですか?」のように、疑問形で統一すると、ページ全体の読みやすさも上がります。

③ 回答は結論から・短く・具体的に書く

回答文は「結論→理由→具体例」の順で書くことを意識してください。

たとえば「当日のキャンセルはできますか?」という質問への回答を例に挙げます。

悪い例

キャンセルについては、様々な事情がございますため、ご状況をお伺いしたうえで柔軟に対応させていただいております。詳しくはお電話にてお問い合わせください。

良い例

はい、可能です。前日17時までのご連絡であればキャンセル料は無料です。当日ご連絡の場合はキャンセル料として料金の50%を頂戴しております。

良い例は、結論(可能かどうか)と具体的な条件(前日17時まで・当日は50%)が明確です。悪い例は「電話してください」という誘導になっており、FAQとして機能していません。

回答の中に「詳しくはお問い合わせください」という一文は極力入れないようにしましょう。FAQページ内で完結できるよう、具体的な情報を記載することが大切です。

④ 問い合わせフォームの直前にFAQを置

FAQページを作っても、お客様が気づかなければ意味がありません。特に効果的な設置場所が、お問い合わせフォームの直前です。

「お問い合わせの前に、よくある質問をご確認ください」という一言と共にFAQを配置することで、フォームを送信したり電話をかけたりする前に、もう一度FAQを確認するよう促せます。

問い合わせページにFAQを設置するだけで、問い合わせ件数が減少したという事例は多くあります。「最後の砦」としてFAQを活用する設計は、コストゼロで実現できる効果的な施策です。

⑤ ページ内検索ができると理想

FAQが20件を超えてくると、スクロールして探すのが面倒になります。このタイミングで、ページ内検索機能の導入を検討しましょう。

WordPressを使っている場合、プラグインを活用すれば比較的簡単に検索機能付きのFAQページを作れます。サービスが多岐にわたる事業者や、商品数が多いサイトほど効果を発揮します。

少ないFAQ件数のうちは必須ではありませんが、「コンテンツが増えたら検索機能を追加する」という拡張プランを最初から意識しておくとスムーズです。

⑥ 定期的に更新し「鮮度」を保つ

FAQは作って終わりではありません。料金改定・新サービス追加・営業時間の変更など、事業内容が変われば回答も変わります。古い情報が掲載されたままになっていると、かえってお客様の混乱を招きます。

月に1回、もしくは事業内容が変わったタイミングでFAQを見直す習慣をつけましょう。「最終更新日:〇年〇月」をページに明記しておくと、お客様への信頼感にもつながります。

また、電話やメールで新たな問い合わせが来たときは、それをFAQに追加するチャンスだと考えてください。実際の問い合わせを蓄積していくことで、FAQは使い込むほど充実していきます。

⑦ よく見られるページにFAQへのリンクを貼る

せっかくFAQページを作っても、お客様がそのページにたどり着かなければ意味がありません。以下の場所にFAQへのリンクを設置しましょう。

  • サイト上部のナビゲーション(ヘッダーメニュー)
  • フッター(ページ最下部のリンク集)
  • サービス・料金ページの下部
  • トップページの「お気軽にご相談ください」エリア付近
  • お問い合わせページの冒頭

「FAQ」という文言だけでなく、「よくある質問」「ご不明な点はこちら」「ご利用前にご確認ください」など、お客様に親しみやすい表現でリンクを設置するのがおすすめです。

WordPressで実装できるFAQ設置方法

WordPressのブロックエディタでFAQページを作成している画面

WordPressでホームページを運営している場合、FAQページは比較的簡単に実装できます。ここでは初心者でも対応しやすい方法を紹介します。

アコーディオン形式がおすすめな理由

FAQの表示形式としては「アコーディオン形式(クリックで回答が開閉する)」が最も使いやすいと言えます。

理由は2つあります。ひとつは、質問だけが一覧表示されるため、お客様が必要な質問をスキャンしやすいこと。もうひとつは、ページの見た目がすっきりして、スマートフォンでも見やすいことです。

長い回答がすべて展開された状態で並んでいるページは、スクロールが大変でお客様が途中で離脱してしまいます。アコーディオン形式にすることで、必要な情報だけを開いて確認できるため、ユーザー体験が向上します。

使えるWordPressプラグイン

WordPressでアコーディオン形式のFAQを実装する方法として、代表的なものを紹介します。

Yoast SEOのFAQブロック

Yoast SEOを導入済みの場合、FAQブロックが標準で使えます。Gutenbergブロックエディタ上でFAQを作成でき、Googleの構造化データにも自動で対応します。追加インストール不要なのが魅力です。

WordPress.org 日本語
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Ultimate FAQ

シンプルなFAQプラグインで、カテゴリ分け・検索機能・アコーディオン表示に対応しています。無料版でも十分な機能を使えるため、小規模サイトに向いています。

WordPress.org 日本語
Ultimate FAQ Accordion Plugin Full-featured FAQ and accordion plugin with advanced search, simple UI and easy-to-use FAQ blocks and shortcodes.

SWELLやCocoonなどの国産WordPressテーマを使っている場合は、FAQブロックが最初から組み込まれており、プラグイン不要で実装できます。普段お使いのテーマのマニュアルを確認してみてください。

FAQマークアップでGoogleにも評価される

FAQページには「FAQマークアップ(構造化データ)」の実装をおすすめします。

FAQマークアップとは、Googleに対して「このページにはFAQが含まれています」と伝えるための記述です。正しく実装されると、Google検索結果上にFAQの質問と回答が直接表示される「リッチリザルト」が表示されることがあります。

これにより、検索結果の表示面積が広がり、クリック率の向上が期待できます。Yoast SEOのFAQブロックを使うと、このマークアップが自動的に付与されるため、特別な知識がなくても対応できます。

FAQ充実で得られる3つの副次的効果

FAQページ充実による3つの効果(SEO・信頼感・業務効率化)を示すアイコン図

FAQを充実させることで電話を減らすだけでなく、次の3つの効果も期待できます。

SEO効果(検索結果にFAQが表示される)

FAQページは「◯◯ やり方」「◯◯ 費用」のようなロングテールキーワードとの相性が良く、新たな検索流入のチャンスが生まれます。また、FAQマークアップを実装することで、検索結果に質問と回答が直接表示され、サイトの露出が増えます。

Googleは「ユーザーの疑問に答えるコンテンツ」を評価する傾向があるため、質問形式のFAQは自然とSEO的に有利なページになりやすいです。

顧客の信頼感・安心感が高まる

購入や申し込みを決断する前にお客様が最も不安に思うのは、「失敗したくない」「よくわからない」という感情です。FAQページは「よく聞かれる質問に誠実に答えている会社」というイメージを与え、信頼感の醸成につながります。

特に高額サービスや初回利用が多い業種(リフォーム・士業・医療・美容など)では、FAQが充実しているだけで「この会社は安心できる」という判断に影響します。

スタッフの定型対応ストレスが減る

何度も同じ質問に答え続けることは、担当者にとって精神的・時間的な消耗につながります。FAQで自己解決できる仕組みを整えることで、スタッフは本当に付加価値を生む業務に集中できるようになります。

電話対応の件数が減ることで、問い合わせ1件あたりの質も上がります。「早く電話を切りたい」ではなく「この問い合わせは本当に価値のある相談だ」と向き合えるようになり、顧客対応のクオリティも自然と高まります。

まずは今週かかってきた電話の内容をメモするところからはじめてみてください。それだけでFAQの骨格が自然とできあがります。

そんなシンプルなことからでいいんですね。早速やってみます。

まとめ

FAQページは、一度しっかり作ってしまえば、その後ずっと働き続ける「自動対応スタッフ」のような存在です。

今回紹介した7つのポイントを振り返ります。

  1. カテゴリ別に分けて見やすくする
  2. お客様の言葉で質問文を書く
  3. 回答は結論から・短く・具体的に書く
  4. 問い合わせフォームの直前にFAQを置く
  5. ページ内検索機能を検討する
  6. 定期的に更新し鮮度を保つ
  7. よく見られるページにFAQへのリンクを貼る

まずは「今週かかってきた電話をメモする」ことからはじめてみてください。1週間後には、どんなFAQが必要かが自然と見えてきます。特別なツールも、大きなコストも必要ありません。あなたのホームページに今すぐ追加できる、コストパフォーマンスの高い改善施策のひとつです。

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